心理的偏向の源泉(その3)

トレーダーYです!

前回、負け組に属しているトレーダーは運任せのトレードが多く、勝ち組に属しているトレーダーは、自分が窮地に追いやられた時の記憶を鮮明に覚えているという話を書きました。

そうすると、負け組に属しているトレーダーは、勝ち組に属しているトレーダーと同じことをすればよいのではないか! ということになるのですが、実はこれ、そんなに簡単なことではありません。

人間には、「現状性バイアス」というものが働きやすいのです。現状性バイアスというのは、人は、目の前にある事柄を最大に評価してしまい、一度決めた選択については、時間が経過してもそれが間違いだったとは考えないことを言います。つまり、人には、変化を避けて現状を維持しようとする気持ちが常に働いているのです。

このことは、トレードにおいて致命的な役割を果たします。そう、損切りの遅れに直結するのです。