心理的偏向の源泉(その4)

トレーダーYです!

前回は、現状性バイアスがトレーダーの弱みそのものであるということを書きました。しかし、この現状性バイアス以外にも、トレーダーが人間であること自体によって引き起こされる現象が、どんどんトレーダーを負け組に誘う要因となっているのです。

例えば、これは個人投資家によくみられることなのですが、「相場で勝つには、より多くの情報を得た方がよいのではないか。大手の投資家が負けないのは、自分よりもより多くの情報を得ているからに違いない。」という認識をお持ちの方が多いようです。

しかし、これは誤った考え方です。それに、ここで言う「情報」というのは、いったい何を意味しているのでしょうか。。。

「大手の投資家が買った」と言っても、その裏側には売った投資家が必ずいるハズで、実はそんなことで値段が動くわけはないのです。マーケットにおける情報というのは、実は幽霊のようなものであって、情報を持っていないトレーダーは、「勝てるトレーダーのところには、自分よりも多くの情報が集まっているに違いない」と思い込んでいるだけなのです。