心理的偏向の源泉(その2)

トレーダーYです!

前回は、心理的偏向の源泉は、意外にもトレーダー自身にあるという話を書きました。

このことは、トレーダーが勝ち組に属しているのか負け組に属しているのか、という問題と密接な関係があります。

つまり、負け組に属している多くのトレーダーは、過去の「悪い、反省すべき経験や記憶」に従って同じことを繰り返している傾向が強いのです。過去の経験や記憶に頼って判断する傾向が強いこと自体は、否定されるべきものではありません。実際に、百戦錬磨のトレーダーがマーケットでリスクテイクする際の判断材料は、過去の自分の経験や記憶に頼ることが多いというのもその証左と言えます。

しかし、負け組に属している多くのトレーダーは、運任せのトレードが多く、「利食いは早く、損切りは遅く」というアリガチなトレード傾向が強まることから、いつまでたっても負け組グループから離脱することができません。

勝ち組に属しているトレーダーは、自分が窮地に追いやられた場面の記憶を鮮明に覚えています。そして、自分がそういった状況に陥らないような形でリスクをコントロールしているのです。また、相場には、集団的な意思形成が反映されているという観点から、実ははっきりとした「傾向(トレンド)」が見られ、そういったポイントでロット(ポジションのサイズ)を大きくすることによって収益を積み重ねているのです。